森のスプーン



私はある時、森を撮ろうとふと思いたちました。

原性の森へ行くのが初めてだった私は

しっかり雪融けするのを待ち

春になってから森へ通い始めました。


私にとって、森の中を歩くことは

心の中に入り込んでいく事のようでした。

私の心の目を通した森ですから、

森は私の感情がそのまま映し出されていました。


観察しながら森の撮影を続けていると

樹々の生き方や様々な角度で見せてくれる姿に

人や人の日常が重なり合わさって見えて来ました。


私たちの世界と同じ鋳型が

色んな形で表現されていました。

それらは姿形は違えど、

同じ道理が働いているようでした。







地球の姿はそこに住む住人の心を表していると言います。

例えばコンクリートやアスファルトで地表が覆われている事は

利便性や経済性を優先した心の結果が

地球にその姿を表しているのかもしれません。


そんな中で原性の森は、

人々が元から持っている

美しい心を現しているように思えます。

森はもしかしたら私たちが失くしてしまっている

本来の私たち自身の姿なのだと思いました。


いつの間にか忘れてしまうけれど

経済や社会や誰かの為などではなく

他でもない自分の為に生まれてくる事実。


皆の心が自由でいられる時、

私たちの世界はこの森のように美しく、

皆が自分自身を大切にしていると

地球は美しくなるのでは、と思います。







これらの話は私が実際に森を体験した物語

見つけた森の物語です。

これらの森の物語は

地球の一つの表現に過ぎません。



そしてこの原性の森には

まだまだ私の知らない事が沢山埋まっています。


叶うならばそれぞれの心の森を

見つけて貰えれば素敵な事だな、と思います。



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