自分を生きる


美しい花を咲かせる樹があります。 

目立たない花を咲かせる樹があります。 

面白い形の葉を持つ樹があります。 

ありふれた葉の樹があります。 

とても美味しい実をつける樹があります。 

渋い実をつける樹もあります。 

いい匂いのする樹があります。 

そうでない樹もあります。 




春に目を覚まして 

一番に花を咲かせる樹々がありますが、 

春、葉から伸びていく樹々は 

最初に花を付けようといくら頑張っても 

桜のように咲かす事は出来ません。  


それぞれ色んな個性を持って生まれて来ます。 

沢山の要素を複雑に取り入れた 

特徴の有る無い、では表せない自分です。  




樹々の成長は 

自分に出来る事の一歩一歩の積み重ねです。 

自分の創る形を 

心を込めて丁寧に育てていく事、 

これ以外にする事はありません。


やろうと思っても出来ない事、 

それは大抵はきっとやらなくていい事です。


出来ない事は 出来る樹々に任せておきます。  

普段の自分の中には 

自分を輝かす事がいっぱいです。  





本当の自分を生きる事、それは

何でも出来るヒーローみたいな 

眩しい光ではないけれど 

温かい優しい光を放ちます。 



森の樹々は自分に生まれて 

無理して自分以外の何者かに 

ならなくてもいいのだと、 

 

真に本当の自分を生きる事が 

心の底から深く味わえる人生を 

創ってくれるのだと教えてくれます。 



地球の住人

角野康子

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