好きな形に
森の中の樹を1本とり出したら
多くの樹はイチョウの葉を
縦長く伸ばしたような樹形をしています。
林冠の部分だけに葉がある姿です。
家の近くの川辺の空き地で
小さい林を伐採してポツリポツリと残った樹々が
1本で立っている姿があります。
そんな樹は森から1本とり出したような姿です。
頭のてっぺんの部分にしか葉がないので
栄養は十分ではなく
ネットワークにも頼れません。
それでも自分を維持させようと頑張るほかありません。
彼らは低い場所から脇芽を出して
新しい栄養源を作ります。
それを少しずつでも丁寧に育てて
自分を確固たるものにしていきます。
新しい枝葉も要らないものは淘汰して
出来るだけシンプルに
自分を広げられる枝を残しながら
自分の形を作っていきます。
そして年々安定が増していきます。
その姿は私たちが
自分の在り方を選び自分で責任を持って
新しい道を創っていく事と良く似ています。
新しい脇芽は、自分の好きな事、やりたい事。
それならば多少苦労しようとも楽しく大きくしていけます。
不安な想いや色んな想いを整理して
目の前の出来る事をしていくうちに
いつの間にか一人で
好きな形に根を張って立っている。
誰かの想いではなく自分の想いで
好きに創った形で立つと
心は満たされて毎日が楽しくなります。
一人で立つ樹々は 何だか寂しそうだと思っていました。
けれど自分の想いで自分の形を作る事は
本当はとても充実して
自分を生きる事、
これ以上の幸せは無いのだな、と思います。
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